映画や音楽CDなどのコンテンツ(情報内容)に
投資して、売れ行きが良ければ、配当を受け取れる
タイプの個人向けファンドが次々に登場している。元本割れ
のリスクはあるが、情報開示なども進んでおり、個人が
投資しやすいようにリスクを限定した商品もある。作品に
名前を載せてもらえるといった特典もあり、好きな
映画や音楽家を応援する感覚で投資を楽しめる時代に
なっている。
松竹は、来年9月公開予定の映画「忍 SHINOBI」の
製作費を個人から集めるファンドを、証券会社を通じて
募集開始した。製作費15億円のうち、10億円を個人
投資家から集める計画だ。一口10万円で、興行収入
とDVDの販売収入に応じて利益が還元される。
興行リスクを個人が判断するのは難しいため、元本の
一定割合が戻ってくる仕組みになっている。元本のうち、
90%を確保する安全型と、60%を確保する積極運用型
を用意する。試算では、興行収入20億円程度で元本
全額を確保できるという。
ファンドを開発した、みずほ証券のストラクチャード
ファイナンスグループ業務企画部の林繁樹部長は「個人
投資家の資金を効率的に集める仕組みができれば、コ
ンテンツ産業の振興にもつながる」と期待する。
一方、「ミュージックセキュリティーズ」は、新人音楽家の
CD製作費を募る音楽ファンドを販売している。一口1万円
からで、元本保証はないが、これまで償還した6つのファンド
に元本割れはなく、年利換算で24%の実績を
挙げたものもある。
また、同様の仕組みで音楽ファンドを扱うライツバンク社が
運営する「ミュージックファンド」では10アーティストのファンド
を組成し、そのうち償還を迎えたファンドは4アーティスト。
第1弾「A.B.C.」(元オフコースのメンバーが結成したバンド)
の場合、1口当りの出資金が2万円で、1口当りの分配金が
2万3435円。今のところ元本割れしたアーティストは1組と
いったところだ。
ライツバンク社では、ファンド対象の音楽家の知名度をアップ
するため、CD付きの菓子をコンビニで販売、「気に入ったら
投資を」と呼びかける。後藤一平社長は「サッカーくじのような
感覚で、好きな分野の“目利き”として投資を楽しめるように
なれば」と話す。
こうした投資は「匿名組合契約」と呼ばれ、出資者
の保護規定もないが、法律改正で情報開示などが義務づけ
られた結果、今後、一段と浸透する可能性がある。
(出典:YOMIURI ONLINE マネープラザ)
匿名組合契約 出資者(匿名組合員)が営業者の営業のために出資し、その営業から得られる利益を組合員に分配する契約。出資者は営業活動に関して権限を持たず、表面に出ないことから匿名組合と呼ばれる。営業活動次第では、出資金は元本を割ったり、返還額がゼロになる可能性もある。今月1日、証券取引法が改正され、有価証券と同様の情報開示を義務づけられるようになった。 |
コメント