
大阪・北浜の三越跡地に建設中の日本一の超高層マンション「ザ・キタハマ」のモデルルームが15日、オープンした。
54階の最上階の1戸(3LDK、約300平方メートル)の分譲価格はバブル崩壊後、関西では最高額となる5億8000万円。
数億円かけたモデルルームは窓に夜景シートを張り、中之島や梅田を一望できる眺望をアピールする。
15日からの3連休の間、銀行を思わせる18席の相談カウンターは人が絶えなかった。
総分譲戸数435戸のうち、1億円以上する「億ション」は42戸。
タイプによっては早くも8倍を超える人気の物件もある。モデルハウス担当の三洋ホームズ営業部の馬場健士氏は「セカンドハウスとして購入したいという東京や海外の資産家の需要が約半分を占めている」と語る。

昨年から年間100戸ペースで供給されている億ションだが、都市中心部の好立地に建つ高層マンションは少なく、依然高い人気が続く。近鉄不動産などが9月末から発売予定の「上本町タワー」でも、8戸ある億ションの半分は売却のめどが立っているという。
一方、子育て世代やマンションを初めて購入する1次取得層向けの郊外物件の売れ行きは不振だ。
マンション用地の仕入れ価格上昇を嫌い、不動産各社は販売価格を抑えられる京阪沿線やJR学研都市線での開発を競った。
その結果、大阪府枚方市では昨年度、過去3年分に相当する約3000戸のマンションが発売
されるなど供給過剰に陥った。
駅から徒歩10分圏内の比較的好条件の物件
でも完成後半年以上も売れ残り、1割以上の
値下げを強いられた例も少なくないという。
中心部に比べ地価が安いとはいえ、鋼材などの値上がりで建設コストは1割以上上がっている。
各社とも今後発売するマンションのコスト削減に知恵を絞っている。
最近ではどこのマンションでも標準装備となりつつある食器洗浄乾燥機や床暖房をオプションに切り替えるのはその一つ。
消費者があまり気にしない敷地内のタイル
などの質を落とし、植木の数を減らすなど
の策は今やどこでも当たり前。
各社とも来期から、地価が上昇に転じてから
仕入れた物件の供給が本格化してくるため、
価格と仕様をどう設定するか頭を悩ませている。