資金の運用先を比較的リスクの低い投資信託に
限定した「ファンドラップ口座」が人気を
呼んでいる。
日興コーディアル証券が昨年発売したファンドラップ
は1日に最初の契約更新を迎えたが、更新率が9割
を超えたことが12日、分かった。同時期に始めた
野村証券の更新率も高水準となっている。
証券各社は団塊の世代の退職金などをターゲットに
入門商品であるファンドラップに力を入れており、
大和証券も今月、最低金額を500万円に設定し預け
やすくした商品を発売した。
一部の富裕層だけでなく幅広い層を対象とした金融
商品として定着すると同時に、顧客獲得競争も熱気
を帯びそうだ。
ラップ口座は、大まかな投資方針や目標利回りなど
を顧客が決め、具体的な運用は証券会社に任せる
金融商品。
従来の商品は個別の株式を中心に運用しているが、
日興は昨年年10月に複数の投信を組み合わせて
リスク分散を図る商品を発売。
契約期間は1年間で、1日に初めての更新日を迎えた。
更新対象となったのは、昨年10~12月に契約した
4045口座。このうち94%に当たる3803口座が
解約せずに更新した。
これに対し、2004年4月に販売を始めた日本株を
中心に運用する個別銘柄タイプのラップ口座の
更新率は85%にとどまっており、ファンドラップの
人気が鮮明となっている。
同社のファンドラップの口座数は、3月末時点の
6109口座から9月末には1万1790口座となり、
わずか半年で倍近くに増え、預かり資産残高も
936億円から1929億円に倍増している。
15日には業界初となる月ごとに運用成果を受け
取ることができる毎月分配型のファンドラップも発売。
「さらに新しいニーズを取り込んでいく」
(木藤泰子ラップビジネス部長)と期待している。
また日興と同時期にファンドラップに参入した野村も
初めての更新を迎えたが、「ほとんどが更新した」
(同社)としており、日興並みの水準となったようだ。
このほか、大和は、日興、野村が最低金額を
1000万円に設定しているのに対し、業界最低
水準の500万円に引き下げたファンドラップを
発売し、先発組を追撃する。新光証券も、若い世代
を意識した商品の投入を計画している。
ファンドラップはリスク分散効果に加え、従来の
個別銘柄中心の商品が最低金額が5000万~3億円
と高額なのに対し小口化されているのが魅力。
また、ラップ口座はこれまで従来は専門担当者しか
取り扱いができなかったが、先月末の金融商品取引法
の施行で、支店などの営業員も販売ができるよう
になった。
今後も富裕層以外の幅広い層を対象としたラップ
口座が増えるのは確実で、普及に弾みがつきそうだ。



