これが「セレブ離婚」だ―。
サッカーの英プレミアリーグ、チェルシーのオーナーで
石油王のロマン・アブラモビッチ氏(40)の離婚騒動が
英大衆紙の報道で発覚した。
世間をあ然とさせたのは、夫人から請求されているという
約1兆2000億円という慰謝料。同氏の総資産110億ポンド
(約2兆4200億円)の半分に相当する超ド級の慰謝料に、
何かとお騒がせの大富豪の運命は?
「アブラモショック」を検証してみた。
今年の米誌「フォーブス」の世界長者番付でアブラモビッチ氏
は11位に食い込んでいる。石油マネーを武器に「採算度外視。
趣味として最強のチームを作る」と公言し、03年に推定118億円
で名門のチェルシーを買収。2季で約370億円を投入した札束攻勢
で有名選手をかき集め、庶民にも広く名を知らしめた。
そんな大富豪も女性問題で足をすくわれるあたりは、民主党の
某若手ホープと一緒のようだ。
15日付の英紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」によると、同氏は
ロシア人トップモデルのズコバさん(23)との不倫がばれ、
長年連れ添ったイリーナ夫人が激怒。同氏の総資産の約2兆4200億円
の半分、約1兆2000億円を慰謝料として求めたという。もし夫人の
要求が通れば、このもん絶の金額はギネス級になるのは確実だ。
人生最大?のピンチに見舞われているアブラモビッチ氏だが、
その半生は「成り上がり」そのもの。ロシア・サラトフで生まれ、
4歳までに父母を事故や病気で亡くし貧しい家庭に育った。
だが商才を発揮。ロシアの民主化の波にも乗り、生き馬の目を抜く
石油取引で巨万の富を得た。現在はロシア屈指の石油会社と
アルミニウム会社を所有する。
ロンドンやモスクワの超1等地に広大な土地やビル、果ては古城
など所有。ドイツの超高級車「マイバッハ62」の特注車
(約2億2000万円)をアブラモビッチ氏と夫人用の2台持っている
のは序の口。社用ではあるが、約130億円相当のプライベート
ジェットとヘリコプター2機、さらに約230人乗りジェット旅客機を所有し、
世界をまたにかける。豪華クルーザー3台に加え、極め付きは、何に
使うか不明だが防弾装甲が施された約160億円の潜水艦を持つ。
「最強の弁護士軍団」を雇った夫人は「彼のすべての資産を語る」と
臨戦態勢。私生活や、資産形成の過程に謎が多いアブラモビッチ氏には、
表ざたに出来ない闇の部分もあると言われる。いずれにせよ、超セレブ
離婚劇から目が離せなくなりそうだ。
◆日本の相場なら4800億円
約2兆4200億円の半分、約1兆2000億円の慰謝料だが、もし日本
だったらアブラモビッチ氏はどこまで払えばいいのか。田中喜代重弁護士
は「慰謝料と財産分与の総額で総資産の2割程度でしょう」と約4800億円
という金額をはじき出した。
日本の慰謝料の相場は平均300~400万円と言われ、最も高くて
2000万円ほど。離婚で動く高額なお金は、ほとんどが財産分与だ。
平均的な家庭で夫婦が20代半ばで結婚し、60歳の定年過ぎまで
一緒だった場合、働く夫を支えてきたとして「内助の功」が認められ、
財産の半分程度は分与される。
しかし、田中氏は「夫が株投資など自分の才覚で資産を増やした場合
は割合は違ってくる。財産分与の比率は妻がどれだけ資産を築くために
どれだけ貢献したかによる」と説明する。「アブラモビッチ氏も投機や
経営手腕など才覚があった。彼の夫人がどれだけ資産を増やすのに
寄与してきたか。争点はそこになるでしょう」と解説した。