ニューヨークに数々のホテルなどを所有し、今月二十日に八十七歳で亡くなった億万長者レオナ・ヘルムズリーさんの遺書が公開され、孤独な晩年を一緒に過ごした愛犬のマルチーズ(八歳)に千二百万ドル(約十四億円)を残したことが分かった。
「バカな金持ち女」と二十九日の一面でやゆしたニューヨーク・ポスト紙によれば、でき愛ぶりはつとに有名で、食事は住んでいたホテルのシェフの手作り。
その食事を使用人が手で与えていた。
莫大(ばくだい)な遺産は、食費や散歩代などに
使われるとみられる。
人をかむくせがあり、訴訟ざたにもなった愛犬の
名は「トラブル」。
死後は、レオナさんが夫と眠る豪勢な霊廟(れいびょう)
に一緒に埋葬するよう指定され、世話係に指名された
兄弟のローゼンタールさんには、千五百万ドルが分与
された。
孫四人のうち二人には各一千万ドルで、トラブルより
少なかった。
ほかの二人には一銭も残さず、「その理由は彼らが
知っている」と遺書に記された。
最初の夫との間に生まれた一人息子が二十五年前
に病死した際、息子の妻を裁判で住居から追い出し、
孫とは険悪な関係が続いていたという。
レオナさんは一九八九年、百七十万ドルの脱税で
有罪となり十九カ月服役したが、裁判で「税金は
つまらない人間が払うもので、私たちは払わない」
と語ったと使用人が証言。
マスコミから「卑しい女王」と呼ばれてきた。
しかし晩年は、米中枢同時テロの遺族や医療研究
などに計三千五百万ドルを寄付。
彼女の慈善信託には、遺産から数十億ドルが新た
に加えられるという。


